異邦人の集うカフェ(「一緒に暮らそう」番外編)
「いらっしゃいませ」
涼やかな声がして、エプロン姿のスリムな女性が現れた。白い肌と褐色の瞳がきれいな人だ。
「お一人ですか」
「はい」
茉実がうなずくと、女性は彼女を窓際の二人掛けの席に案内した。女性はすぐにメニュー表とお冷、おしぼりを出してくれた。
茉実は辺りを見回した。
清潔感のある白い壁に、こげ茶色のフローリングの床。天井からはシンプルなシャンデリアが下がっている。なんといっても良いのは、大きな窓から裏庭にある緑の樹木が見えることだ。
手作りのフォトアルバム風のメニューから、ケーキセットを注文した。セットに付く飲み物はコーヒーに紅茶、そして複数のソフトドリンクで、コーヒーと紅茶は決められた価格帯のメニューから選べるようになっている。
ミニ黒板に「本日のコーヒー グアテマラ」と書いてあるので、彼女は女性にたずねた。
「本日のコーヒーってどんなやつなんですか」
「上品な酸味があってほんのり甘みがあるコーヒーですよ。コーヒーを飲みなれない方にもお勧めです」
女性がほほ笑んで答える。
「では、それにします」
茉実にとってはコーヒーなんてどれも同じ味に感じられるが、女性がそう言うなら飲んでみようと思った。
涼やかな声がして、エプロン姿のスリムな女性が現れた。白い肌と褐色の瞳がきれいな人だ。
「お一人ですか」
「はい」
茉実がうなずくと、女性は彼女を窓際の二人掛けの席に案内した。女性はすぐにメニュー表とお冷、おしぼりを出してくれた。
茉実は辺りを見回した。
清潔感のある白い壁に、こげ茶色のフローリングの床。天井からはシンプルなシャンデリアが下がっている。なんといっても良いのは、大きな窓から裏庭にある緑の樹木が見えることだ。
手作りのフォトアルバム風のメニューから、ケーキセットを注文した。セットに付く飲み物はコーヒーに紅茶、そして複数のソフトドリンクで、コーヒーと紅茶は決められた価格帯のメニューから選べるようになっている。
ミニ黒板に「本日のコーヒー グアテマラ」と書いてあるので、彼女は女性にたずねた。
「本日のコーヒーってどんなやつなんですか」
「上品な酸味があってほんのり甘みがあるコーヒーですよ。コーヒーを飲みなれない方にもお勧めです」
女性がほほ笑んで答える。
「では、それにします」
茉実にとってはコーヒーなんてどれも同じ味に感じられるが、女性がそう言うなら飲んでみようと思った。