ルームシェア ─個性豊かな男達に求められて─
女子は、と。パン食い競走。玉入れ。綱引き。障害物競走。借り物競走。千メートルリレー。

…………。よし、借り物競走だな。毎年、面白いし……。って、去年しか出てないけど。

「よーし!じゃあ、パン食い競走出たい女子いるかー!」

数人の女子が手を挙げる。1、2、3……。4人か。後2人…。

「まぁ、良いか。じゃあ、この4人決定なー」

「「「はーい!」」」


「次は、玉入れだぞー!」

「私、やりたーい!」

「私もー!!」

わぉ!クラス殆どの女子が手挙げた……。……あっ、玉入れって女子に人気な種目だった……。

「玉入れは、10人だけだぞー。譲れよー!」

で、数十分話し合った結果、玉入れに参加する10人が決まった。

で、その後、出る種目を皆で決めていった。因みに、私は第一希望で、ちゃんと借り物競走に出ることになった!

今年の借り物競走は、1人3回出る。人から物や。そのまま当てはまる人等を借りるらしい。

「じゃあ、もう女子は良いなー!次は、男子だぞー。男子は、出たい種目を言っていけー」

先生が、男子の名前を呼んでいく。玲好君の名前を呼ばれた時、玲好君は。

「千メートルリレーが良いです!!!」

「「笠井頑張れよー!!!」」

「「笠井君、頑張ってー!!!」」

と、男女共に応援されていた。玲好君は……、本当にクラスの人気者で。

運動神経凄い良いし。凄い優しくて、面白いくて、思いやりがあって……。一緒に居て楽しくて当たり障りの無い男子。

もう、完璧な男子。一部、勉強を抜いてね。

「じゃあ、これで決定で良いなー!」

「「「はーい!」」」

「じゃあ、帰る準備しろーー!!」

「玲好君、一緒に帰ろっ!!」

私は、いつも通り玲好君の所に行って、帰ろうと、言う。…住んでる所同じだしね!!

「うん。良いよ。今日も、ゲームしようよ!」

「分かった!楽しみだね!」

ニコニコ2人で、微笑む。

「そうだね!……てか、俺達、テストで赤点取らなくて良かったよね…。本当に。玲愛や叶に感謝しないとね」

「本当だね……。今日、ゲーム出来るのって、玲愛君や叶君のお陰だもんね……」

「だよね……」

「何か、本当に凄いよね。あの2っ…」

あの2人っと、言おうとしたら先生が席に一旦戻れーと教室全体に響くような大きな声で叫んだ。

私は、また後でね、と言ってから自分の席に戻った。

「で、明日は───」

…先生が話してるとき、視線を感じた。…視線を感じる方を見ると玲好君と目が合った。私は、ニコッと笑う。と、…玲好君の周りに居た男子はニヤニヤしながら、肘で玲好君の事を突っついていた。

「そこー。ニヤニヤするなー。先生の話ちゃんと聞けー!」

「先生!僕達は、友達の青春を眺めていただけです!」

「青春を覗いてましたー!」

「バカな事言うなー!先生の話ちゃんと聞けよー!」

「「はーい!!」」

所々、笑ってるクラスの男女。玲好君は、顔を真っ赤にして先生の方を見てた。

……風邪かな?……それとも、さっきの男子の冗談で笑ったのかな?……顔を真っ赤に、する程笑うって……。

「……それこそ、青春だよね……」

私も、早く青春したいな……。早く青春しないと、もう青春出来るような年齢が終わってしまう……。

そんなくだらない事を考えていると、先生の話は終わってて、私達は自分達の靴箱に向かってた。
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