ルームシェア ─個性豊かな男達に求められて─
『頭が良い異性の友達』
……、友達か分からないけど!玲愛君だ!
「って……。玲愛君…どこだろう?れっ、玲愛くーん!!!!」
私は、色んな所を走り回る。……と、二年生スペースの間に、本を読んでる玲愛君がいた。
「玲愛君!!玲愛君!!ちょっと、来て!!」
「…………?良いけど…。何?」
「借り物競争!!頭の良い異性の友達!!玲愛君、頭良いから!!」
「……分かった」
玲愛君は、自分が座ってた椅子に読んでいた本を置くと。皆を上手に避けて、私の前に来ると。私の手を掴んでゴールまで引っ張った。
「赤組順調です!!他の組も頑張って下さい!!」
「玲愛君、協力してくれて。ありがとう!」
「……別に。最後、頑張って……」
玲愛君は、少し微笑んでから自分の席に戻っていった。
「でも、流石に……。ずっと走ってると辛いな……」
私は、走りながらスタート地点に戻って。また紙を取る。乱れる呼吸を少し整えてから内容を見る。
『音楽が好きな子・歌が上手な子』
「もう、これは叶君しか居ないでしょ!!」
よし!叶君は、ドコかな……。さっき、怒って一年生スペースに、戻って行ったケド……。
「居ないな…」
叶君…叶君…と……。私は、目を鷹のように鋭くして叶君を見つけ出そうとする。
…………ん?あの後ろ姿は……!?
「かっ、叶君!!!」
私は、出来る限りの大声を出して。叶君の名前を呼ぶ。私の予感?いや、直感は的中したようで。あの後ろ姿の人は、叶君だった。
叶君は、一瞬私を見てから視線をずらして歩き出した。私に、戸惑う暇は無くて。叶君の所まで、走って叶君の腕を掴んで捕まえた。
「叶君!……ちょっ、一緒に来て…」
「何で?僕じゃなくて、玲好を連れて行けば良いじゃん」
叶君は、冷たい態度で私の手を解いた。
「お題が、歌が上手な子なの!叶君、歌上手じゃん!だからっ…」
「玲好も、歌上手だけど?」
「でも、私聴いたこと無いし……。だから!叶君じゃないとダメなの!」
そう言うと、叶君は一瞬俯いて。顔を上げたと思ったら私の事を。お姫様抱っこをして。ゴールまで走った。
「あっ、赤組一番ゴー…」
司会者の言葉を無視して、叶君は私の事をお姫様抱っこしながらドコかに連れて行く。
私が、叶君に降ろされた所は。人が、来ないであろう。シーンとした、日陰の多い場所だった。
「…………」
「叶君、ここドコ?」
「学校の裏の角」
私と、5メートル位離れて叶君が。ぶっきらぼうに呟いた。
「……どうして、ここに私を連れて来たの?」
「優花に関係無い…」
「……そっか……」
「……………」
「…………?」
叶君は、私の事をジッと見てくる。私が、首を傾げると、叶君が私の隣に座った。
「知ってた?ここ、男の子がよく女の子を襲う場所なんだよ?」
「……へぇ……」
急に何を言い出すと思ったら…。意味分からない事を…。
「優花さ、今の自分の状況分かってないでしょ?」
「………?自分の状況?えっ?叶君と、話してるじゃん……?」
「そう言う事じゃなくて…」
はぁ、と叶君が短い溜め息を吐くと。叶君は私の目の前に顔を近付けた。
私は、ビックリして後ろに体を倒した…が…。私の背中の後ろは冷たいコンクリートの壁……。私の今の自分の状況は……。叶君と冷たいコンクリートの壁に挟まれてます……。
……、友達か分からないけど!玲愛君だ!
「って……。玲愛君…どこだろう?れっ、玲愛くーん!!!!」
私は、色んな所を走り回る。……と、二年生スペースの間に、本を読んでる玲愛君がいた。
「玲愛君!!玲愛君!!ちょっと、来て!!」
「…………?良いけど…。何?」
「借り物競争!!頭の良い異性の友達!!玲愛君、頭良いから!!」
「……分かった」
玲愛君は、自分が座ってた椅子に読んでいた本を置くと。皆を上手に避けて、私の前に来ると。私の手を掴んでゴールまで引っ張った。
「赤組順調です!!他の組も頑張って下さい!!」
「玲愛君、協力してくれて。ありがとう!」
「……別に。最後、頑張って……」
玲愛君は、少し微笑んでから自分の席に戻っていった。
「でも、流石に……。ずっと走ってると辛いな……」
私は、走りながらスタート地点に戻って。また紙を取る。乱れる呼吸を少し整えてから内容を見る。
『音楽が好きな子・歌が上手な子』
「もう、これは叶君しか居ないでしょ!!」
よし!叶君は、ドコかな……。さっき、怒って一年生スペースに、戻って行ったケド……。
「居ないな…」
叶君…叶君…と……。私は、目を鷹のように鋭くして叶君を見つけ出そうとする。
…………ん?あの後ろ姿は……!?
「かっ、叶君!!!」
私は、出来る限りの大声を出して。叶君の名前を呼ぶ。私の予感?いや、直感は的中したようで。あの後ろ姿の人は、叶君だった。
叶君は、一瞬私を見てから視線をずらして歩き出した。私に、戸惑う暇は無くて。叶君の所まで、走って叶君の腕を掴んで捕まえた。
「叶君!……ちょっ、一緒に来て…」
「何で?僕じゃなくて、玲好を連れて行けば良いじゃん」
叶君は、冷たい態度で私の手を解いた。
「お題が、歌が上手な子なの!叶君、歌上手じゃん!だからっ…」
「玲好も、歌上手だけど?」
「でも、私聴いたこと無いし……。だから!叶君じゃないとダメなの!」
そう言うと、叶君は一瞬俯いて。顔を上げたと思ったら私の事を。お姫様抱っこをして。ゴールまで走った。
「あっ、赤組一番ゴー…」
司会者の言葉を無視して、叶君は私の事をお姫様抱っこしながらドコかに連れて行く。
私が、叶君に降ろされた所は。人が、来ないであろう。シーンとした、日陰の多い場所だった。
「…………」
「叶君、ここドコ?」
「学校の裏の角」
私と、5メートル位離れて叶君が。ぶっきらぼうに呟いた。
「……どうして、ここに私を連れて来たの?」
「優花に関係無い…」
「……そっか……」
「……………」
「…………?」
叶君は、私の事をジッと見てくる。私が、首を傾げると、叶君が私の隣に座った。
「知ってた?ここ、男の子がよく女の子を襲う場所なんだよ?」
「……へぇ……」
急に何を言い出すと思ったら…。意味分からない事を…。
「優花さ、今の自分の状況分かってないでしょ?」
「………?自分の状況?えっ?叶君と、話してるじゃん……?」
「そう言う事じゃなくて…」
はぁ、と叶君が短い溜め息を吐くと。叶君は私の目の前に顔を近付けた。
私は、ビックリして後ろに体を倒した…が…。私の背中の後ろは冷たいコンクリートの壁……。私の今の自分の状況は……。叶君と冷たいコンクリートの壁に挟まれてます……。