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「今日の夜、襲うよ?」

愁太さんが、ニコニコ微笑みながら叶君の頭を撫でながら言った。

「………………」

叶君は、急に黙りはじめて、私の後ろに隠れた。少しだけ、震えていた。

「かっ、叶君?どうしたの?」

「優花…、アイツのアソコ蹴ってきて…。思い切り蹴ってきて。一瞬で、男なら死ぬから」

「だっ、ダメだよ…?」

「蹴ってきてよ!じゃないと、僕、愁太に襲われるんだよ?!一回、本当に襲われそうになったんだから!早く蹴ってきてよ!!アイツは男の敵なんだ!!」

「えっ?愁太、本当に襲うとしたの……?」

愛希さんが、固まった笑顔で愁太さんに聞いた。

「うん。叶が、凄い酷かったから。お仕置きしようと。もう少しで服を全部脱がせそうだったんだけど叶に鳩尾殴られてさ。死にかけていた時に逃げられた」

「「………悪魔だ」」

「ん?何か言った?玲好、愛希?」

「「……イエナンデモアリマセン」」

「そっか、そっか。叶、今日はちょっと警戒しておきなよ?俺、前より筋肉ついたから」

「優花、今日一緒に寝よう。僕の命を守って。今日、優花の部屋に行くから」

「……へっ?うっ、うん、分かった……」

命なんて…大袈裟。…でも、無かったね…。愁太さん、目が怖いよ…。

「ついでに、ベットの上で一つになろうね」

叶君が、意地悪な笑顔で笑った。私の顔は真っ赤になる。

「だっ、ダメ!優花さん、俺も今日優花さんの部屋に行く!」

「ちょっと、玲好。僕と優花の夜を邪魔しないでよ」

「愁太!今日、玲好の事襲って!」

「玲好?!何言ってんの?!愁太、ダメだよ!叶は、まだ子供なんだから!」

「僕、子供じゃないよ!黛城さん!」

「子供じゃないなら、襲っても大丈夫だよね?」

「お前は、まず死ね!愁太!」

「叶、そんな事言ったらダメでしょ!」

「皆さん、ちょっと喧嘩はやめて下さい!!」

私が、大声で怒鳴ると皆は喧嘩をやめた。

「「「……………」」」

「ほっ、ほら、玲愛君が綱引き出てますよ!応援しないと…」

「そっ、そうだね。応援しないと」

「だねー」

「…………」

「………ふぅ」

「はぁ………」

仲良いのか、悪いのか……。分からないよ…。

「玲愛君、頑張ってるね…」

隣にいた玲好君に、話し掛けた。

「そうだね…」

「…………」

玲愛君、頑張れー……。

「優花さん……」

「……ん?……何?」

「……今日、優花さんの部屋に行っていい?……叶に襲われたら。…ダメだから……」

「うん。良いよ。3人で、トランプとか出来そうだね」

「あっ、玲愛もいれようよ!玲愛、トランプ凄い強いんだよね!」

「玲愛君って、トランプ強いの?」

「うん。俺、勝ったこと無い位だよ…」

シュンと、玲好君から負のオーラが溢れ出てた。
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