ルームシェア ─個性豊かな男達に求められて─
「ふふっ……。面白かったね。日常部の日常!また、続きあるなら観たいね!」

映画館から、出た後。私達2人は、ファーストフード店に入ってお昼ご飯を済ました。

「だね。新入部員の黒君の裏表が激しすぎてちょっとビックリしたけど!」

「本当だよね。苗字で呼ばれただけで、性格変わるって…。凄いよね…」

「うん…。後、岡司真自君?だっけ?…あんなにお菓子食べてお腹壊さないのか心配だよね」

「あー!あれは、心配だった!」

「日常部の日常は、続きが観たい、って思えるくらい面白かったよね」

「うん!もし、続きが出たら、また2人で映画観に行こうね!」

「え?い、良いの?また、俺と映画行っても良いの?」

玲好君は、目を見開いて、ビックリしていた。

「うん!全然良いよ!ていうか、玲好君と、また来たいもん!」

「ほ、本当に?!」

玲好君は、顔を真っ赤にして叫んだ。周りのお客さんが、ビックリして私達2人の事を不思議そうに見ていた。

「れ、玲好君。ちょっと、シィー。お、落ち着いて……」

私は、玲好君の肩をポンポン優しく叩く。

「あ………。ご、ごめん。ちょっと、ビックリして…」

「うん。大丈夫」

「えっと……、もうご飯食べ終わったから。…げ、ゲームセンターにでも行く?」

「そうだね!行こ!」

私と玲好君は、ファーストフード店から出て、近くのゲームセンターに行った。

ガヤガヤと、沢山の機械音が混ざり合うゲームセンター。騒がしいと、とるか。楽しそうと、とるか。私は、断然楽しそう!

「うわぁ!凄いね!玲好君、あのUFOキャッチャー見に行こ!」

「え?!…ちょっ、ゆ、ゆゆ優花さん?!」

私は、玲好君の手を握ってUFOキャッチャーの所まで走っていった。

「玲好君、あの人形可愛いね?」

私が、指さしたのはピンク色の小さいなクマの人形。キーホルダーにも、出来る位小さい。

「あ、本当だ…。………俺、とってあげるよ。そして、優花さんにあげる……。よし、絶対とる………」

「え?本当?…ありがとう!」

「うん」

玲好君は、私に微笑んで。財布から、お金をとって機械の中にいれていく。

機械は、玲好君の指示通りに動く。早くも、ピンク色のクマの真上にきていた。

「あ、とれ…」

私が、玲好君の横顔を見ると、凄い真剣な顔をしていた。

あ、あれ?凄い真剣……。……なんか、嬉しいような…、なんか……。うん。言葉で、言い表せない……。

私が、玲好君の横顔を見ている間に、ピンク色のクマと、ピンク色のクマに付いてきた水色のクマの2つが取れていた。

「あ!やった!優花さん、とれ…。……………?!」

玲好君が、急に横を向いて、私に伝えてくれた。でも、私と玲好君の顔は凄い近くて…。

「………あ、す、凄いね!ふ、2つも取れたよ!玲好君、上手だね!」

ビックリしたのが、バレないように、下から2つのクマをとる。
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