ルームシェア ─個性豊かな男達に求められて─
「……あ、ありがとう」

玲好君は、照れくさそうに笑った。

「………じゃあ、これは……」

私は、水色のクマのキーホルダーを玲好君に渡す。

「え?」

玲好君は、ビックリした顔で水色のクマのキーホルダーを手に持った。

「お揃い、お揃い!2人で携帯につけようよ!」

私は、自分の携帯に玲好君がとってくれたピンク色のクマのキーホルダーをつけて、玲好君に笑いかけた。

「う、うん!」

玲好君も、携帯に水色のクマのキーホルダーをつける。

「玲好君!次、なにして遊ぶ?」

「………うーん。あ!2人で、対決しようよ!」

「うん!良いよ!私…絶対、負けないから!」

「俺だって!」

私と玲好君は、ニコッと微笑んでゲームセンターの奥の方へ行った。


それから、私と玲好君は沢山のゲームで対決した。

リズムゲームや、パズルゲーム。ダンスのゲームや……。ちょっと怖かったな…、ゾンビを倒すゲーム(これは、流石に玲好君が1人でした)。

初めてのゲームセンターは、楽しい事ばかりでした!


「ふー……。楽しかったね!」

私は両腕を、うーんと上に伸ばす。

「うん!………優花さん、パズルゲーム上手だったね!」

「えへへ…。私、ちょっとビックリした…!」

6時をちょっと過ぎた頃、私と玲好君はゲームセンターから出た。

「優花さんは、パズルゲームが得意って事が今日分かったね」

「うん!取り柄のない私が、パズルゲームが得意って分かっただけでも嬉しいな!」

私は、おどけて笑った。玲好君も、私に返すように笑う。

「…………あーあ、もう6時か………」

玲好君が、まだ遊びたそうに呟いた。

私も、もっと遊びたい!

「……もう6時だもんね……。土日の門限って、6時30分だっけ?」

私は、玲好君に確かめるように聞いた。

「今日は、黛城さんが1時間だけ特別に過ぎて良いって言ってたよ!」

「そうなの?じゃあ、玲好君!どこかに行こうよ!」

私は、目をキラキラさせて玲好君に笑いかける。

「……………、あのね。俺、良いところ知ってるんだ!景色が綺麗なところ!」

「本当?…私、玲好君の知ってる綺麗な場所行きたいな!」

私の体は、ウキウキ気分と楽しみでウズウズしてくる。

「じゃあ、そこに行こう!ちょっと、暗いけど、広くて本当に綺麗だから!」

玲好君は、本当に綺麗な場所を知っているのか、目がキラキラしていた。

「うん!行こ!」

私と玲好君は、2人で。玲好君の知ってる綺麗な場所に残りの多いようで少ない時間で行くことにした。
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