ルームシェア ─個性豊かな男達に求められて─
「ごめんね?優花ちゃん…。いつもの事だから、気にしないで?」

「はっ、はぁ……。そうですか……」

私がチラッと、玲好君を見る……。……すると玲好君と目が合う。玲好君は、直ぐに逸らして顔を赤くする。

「ほら、玲好、早く優花に謝りなよ」

叶君は、怖い血相で玲好君を睨む。玲好君は正座したまま私の方を向いて土下座をした。もう、オデコが床に引っ付いている位に、深く深く土下座をした。

「スイマセンでしたっっ!!!!」

「ぇっ、その、ぇっと、……」

「本当の本当に、スイマセンでした…。もう、二度とお風呂場に勝手に入りませんっ!!!」

「ぁの、頭、上げて下さ…い……」

「ダメだよ。玲好は、まだ優花にちゃんと謝って。そして僕達に誓って…。『これからは、ちゃんと話を聞いて、行動します』って」

「これからは、ちゃんと話を聞いて、行動しますっ……。優花さん、スイマセンでした!!」

「ぃや、本当に大丈夫ですから…。…頭上げて下さい…よ…」

「ほら、優花ちゃんも、こう言ってるしさ。玲好、頭上げなよ?流石に、土下座は、やり過ぎだよ」

「それじゃあ、ダメだよ。黛城さん。それだから、玲好は成長しないんだよ。本当に」

「ごめんなさい……」

玲好君は、ゆっくり頭を上げる。

「もう、叶、その辺にしてあげなよ。玲好だって、ワザと優花ちゃんのお風呂を覗いた訳じゃないんだしさ?」

「俺、覗いてないよ?!黛城さん、発言間違ってるよ!!」

玲好君が、真っ先に愛希さんの発言間違いを訂正をした。

「あっ、ごめん、ごめん。…ん?じゃあ、堂々と、見に行ったの?」

「いや、それも違うから!!俺は、優花さんが、お風呂に入ってる事を知らなくて、お風呂場に入っちゃったんだって!!!それに、入ってたとしても。黛城さんが、今度入ってくる人は、男の子って言ってたから!油断してたの!」

「言い訳ばっかじゃん」

「ごめん。……これって、男の子って言った俺が悪いのかも……」

「いや、黛城さんは悪くないから!」

「今の、玲好の言い訳は全部黛城さんのせいにしてる言い訳だったから」

「……ごめんなさい」

玲好君は、私と愛希さんに、また土下座をして謝った。

「「頭上げて」下さい…」

「ごめんなさい……」

「はぁ……。玲好、早くお風呂入ってよ。玲好が、お風呂入らないと僕がお風呂に入れないから」

「ぅん。分かった……」

明らかに、凄い反省してるって感じのオーラをだしながら玲好君は、お風呂場に向かって行った。
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