ルームシェア ─個性豊かな男達に求められて─
「はぁ、ケンカはダメだよ。2人とも」

「僕は、本当に思ってる事を言っただけだよ」

「本当に、酷いな。叶は。一緒に夜を共に過ごした仲じゃないか」

「………?!?!?!?!」

えっ、えっ、えっ?ふっ、2人って…。えぇえ?!

「愁太が、勝手に僕の部屋に入って僕のベットの中に入って来ただけじゃん。しかも、酔っ払ってさ」

「そのまま一緒に寝たよな」

「僕は、愁太の事何回も何回も蹴ったけどね」

「2人で、過ごした夜は忘れないよ」

「あのさ、誤解招くような事言わないでくれる?キモいんだけど」

「本当の事じゃないか」

黛城さんが、2人の事を無視して、私と玲愛君にお茶を淹れてくれた。

「いや、キモいから。愁太と一夜を共にするなら、黛城さんの方が良いから」

「「ぶっ……?!?!」」

私と、黛城さんはお茶を噴き出す。

「まぁ、黛城さんか優花だったら、当たり前に優花だけど」

私は、自分を落ち着かせるためにお茶を口に入れた時に問題発言を聞いて、またまたお茶を噴き出す。

「ぶっ………?!」

「男と、ヤるなんてゴメンだよ。絶対に嫌だね」

「いや、いや。叶、ちょっと落ち着こうよ」

愛希さんが、オロオロしながら叶君の前に立つ。愁太さんは、ニヤニヤ笑ってた。

「ふぅ………」

私は、皆にバレないように小さな溜め息を吐く。

「だって、そうじゃん。男と、ヤるなんて考えられないね。まだ、優花の方がマシだよ」

「ちょっ、マシって酷いよ」

私が、少し落ち込みながら叶君に怒る。

「優花って、本当に面白いね」

「……………」

「俺は、迷わず優花ちゃんを選ぶけどね」

「優花は、愁太を選ばないと思うけど」

「そんな事無いよ。この中で、テクニックが一番凄いのは、絶対に俺だよ」

「もういい加減、下ネタはヤメろよ」

玲愛君が、お茶を飲み干してから、叶君と愁太さんの2人を睨んだ。

「僕は、下ネタを言った覚えがない」

「俺も」

「充分下ネタだったよ」

愛希さんが苦笑いをしながら2人にも、お茶を淹れて持って来た。

「あっ、ありがとう。黛城さん」

「ありがとう。愛希」

「そう言えば、玲好は?」

玲愛君が、リビングのあたりを見渡す。

「玲好は、お風呂に入ってる」

「俺、いつ?」

愁太さんが、愛希さんに聞いた。

「玲愛の次だよ」

「玲愛の前は、僕」

「えっ?じゃあ、また愛希が最後?何で、いつも最後?」

愁太さんが、愛希さんの事を見る。

「俺は、最後で良いの」

「俺、愛希が一番最初にお風呂入った事見たこと無い」

「そうなんですか?」

「まぁ、ね…。だって、入ってる途中で、玲好が入ってきたら嫌だし」

ハハッと、愛希さんが笑った。

「だね。今日なんか、優花が入ってる途中に入ったしね」

「「…………?!」」

愁太さんと、玲愛君が目を見開いた。

「そんな奴が、俺の兄だなんて」

と、玲愛君は少しガッカリした感じで呟いた。

「勇気あるね…。玲好って」

と、苦笑いをする愁太さん。
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