友達以上恋人未満。番外編
「何、忘れたのっ??」
そう聞く穂美に、私は首を横に大きく振った。
「今日きちんとかばんの中に入れたよ!
きちんと確認もしたし!」
体育用のサブバックは持ってきてるんだもんね、と静が呟いた。
「なら……
どっかに…隠された……?」
私の発言に、数秒私達3人が静まりかえる。
――――まさかっ!?
私は咄嗟にある方を向いた。
私の視線の先には、りかちゃんと数人の取り巻きがあちらもこっちを見てくすくすと笑っている。
――――あいつらかっ
私はりかちゃんのいる方へ直進した。
「私の体操服、知らない??」
語勢を強くして私はりかちゃん達に聞く。
「え?知らないよ?
みんなはー?」
何かおかしいのか聞きたいくらい笑いをこらえながら「知らなぁーい」と口々に言い出す取り巻き達。
リカちゃん達はクスクスと笑いながらも陰湿な空気を醸し出す。