友達以上恋人未満。番外編
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荻原詩依は佐伯徹の彼女失格だ。
荻原詩依は佐伯徹のただの幼馴染みということに便乗し、調子に乗って佐伯徹の彼女を演じているだけだ。
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画面にはそうかかれていた。
「シイちゃん、ほんとデタラメだから他の人にいわれても気にしないでよ」
「うん…」
私はそう頷いて、静と別れた。
静はまだ委員会の仕事で学校にいるらしく、1人で階段を下りた。
階段を降りていると、一年生の女子数名とすれ違った。
冷ややかな、そして何か見下すような視線が私の体を貫く。
あのメールを見てからだと、理由もわかってるから辛いなー…
徹はあの容姿や性格で、一年生にファンが多い。
まだ私と徹の関係を知らない人も多い一年生だと、広めると話の規模が大きくなるから、と静が説明してくれた。