悪魔と天使
神の間の巨大な扉が激しい音と共に吹っ飛ぶ。


それはゼウスが座っている玉座の隣を掠め、神の間にひびを走らせる。


「きたか………歓迎しよう…」


「あれが歓迎だったら誰も招く気ねぇだろ」


砂煙の中、一人の男がゆっくりと現れる。


ボサボサした髪にかなり汚い茶色のローブを着ている。


紅き眼をしたその男、マルコはまさしく悪魔と呼ぶに相応しかった。


「まぁ、前菜はそのような物だろう」


「けっ!前菜にもならねぇよ!」


マルコはゼウスに突進する。


ゼウスは身動き一つ取らない、が周囲に白い膜が張られる。


マルコは拳を突き出すがその白い膜に塞がれて、吹き飛ばされる。


「神様バリヤー張りやがって!!」


マルコは空中で身を翻すと綺麗に着地する。


「初めて使ったんだが……中々の物だ」


「ほざけ!!」


マルコはまた攻撃を仕掛けた。


弾かれても何度も。
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