水面(みなも)の月
心の中で、ひとり喜ぶ。


昨日見た姿と変わらず、いや、あの時よりも綺麗に見える。



「…おい。初日から何をぼんやりしているんだ?」
先生に声をかけられ、やっと気付いた。周りは、爆笑の渦…


彼女は、その黒い瞳で真っ直ぐ僕を射抜いていた。

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