水面(みなも)の月



次の日。
僕は初めて彼女の名前を知った。
「堀川珠姫」



そして、僕は彼女に話しかけてみた。
結構勇気を振り絞ったり。

「堀川さん」
「何?」

返事が返ってきた。小さいけれど澄んだ声だった。

ただ、話しかけたのはいいが、次の話題を考えるのを忘れていた…


「用事無いんだったら、呼ばないで」


あーあ。折角のチャンスだったのに…
< 15 / 88 >

この作品をシェア

pagetop