無花果
オレの初恋は、3才だった。

子どもの記憶なんて曖昧なはずなのに、オレは彼女のことだけは覚えていた。

種果

たねか

真っすぐな黒髪、大きな黒目がちな瞳

はにかんだ笑顔

全てが焼き付いている

好きだと思った次の日、彼女はオレの姉になった。
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