無花果
「えっ、誰と・・・」

「景吾…」

姉さんの幼馴染の一人で、姉さんと5歳離れていて今確か、

「今、海外にいってるんじゃないの?」

「うん。来年の春に帰ってくるの。そうしたら結婚しようって約束してた」

鈍器で頭を殴られてるってこのことだと思った。

珍しく、顔を赤くしている姉の顔もぼやけて見えなかった。

オレの気持ちはどうなる?

ずっと姉さんが、種果が好きだった。

いつか思いを打ち明けようと思っていたのに

「オレはどうなる・・・」

「天耶?」

「オレの気持ちはどうなるんだよ!ずっとあんたが好きだった。いや、今も姉さんが好きだ!最初に会った時からずっと」

ここがベットということもオレには好都合だった。

姉さんの肩をを掴んでベッドに押し倒した。

「天耶!」

どんなに姉が暴れようとも男のオレには敵わない。

姉を組み敷いて、オレが考えることは一つしかなかった。

「姉さん、・・・種果」

昔はオレの方が小さくて、弱かったのに、今は自分の方が力が強い。

この事実に酔いそうになった。

抵抗されても許さず、文句を言われる前に声と共に唇を奪った。

ベッドの下におろされたままの、片足をベッドの上に完全に逃げられないようにした。

スカートがまくれて白い足が露わになる。そっと足に手を伸ばすと吸い付くような肌の感触がした。

太股を撫でると、種果の抵抗が強くなる。

「はっ、はぁはぁ」

顔が離れると種果は自分を睨むわけでもなく、少し哀れむような顔で見ていた。
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