【完】愛し君へ、愛の口づけを
そんなある日、
俺のケータイに母親からメールが入った。
【ねぇ、今夜久しぶりにシない?】
莉央が常に近くにいるせいで
一人でもシてない俺は、断る理由がなかった。
「今夜飯食ってくるからいらねぇ。だから用意すんなよ」
「えー?私一人で夕ご飯?つまんない・・・」
「俺がいてもいなくても一緒だろうが」
「うー。分かった。でも、早めに帰ってきてね?」
俺は何も答えず家を出た。
そして、近くのラブホで母親と落ち合った。
「お前、男はどうしたんだよ」
「んもー!恭ちゃん!!久しぶりに会った最初の言葉がそんなのなんて嫌ぁー!」
「はいはい。で?」
「あの人浮気してたっぽくて・・・」
「ふーん」
「だからその・・・恭ちゃんと・・・」
俺は母親の腕をつかみ、
ラブホの中へと入って行った。