【完】愛し君へ、愛の口づけを
行為を終えた後、
目の前で横たわっている女には目もくれず服を着た。
「・・・帰るの?」
「・・・」
「ねぇ恭介・・・よかったらあたしたち付き合っ」
「俺、お前のこと道具としてしか見ないけど、それでもいいなら付き合ってやってもいいよ」
「ど、道具って」
「言葉の通り。俺がシたい時はシて、それ以外は相手もしない」
「なんでっ!?あたしは恭介のことが好きだから全てを捧げたのに・・・!」
「うぬぼれてんじゃねぇぞ」
俺は女の首を右手で軽くしめながら、そう言った。
「うっ・・・くっ・・・くるし・・・」
「ああ、こういうプレイも面白いかもな?死ぬか死なないかの快感ってすっげぇぞくぞくしない?」
「ひ、ひぃっ!!」
俺の顔を思い切りひっぱたき、
女は自分の服を持ったまま全裸で部屋を出て行った。
「めんどくせぇ」
俺は叩かれた頬を触りながら
自分しかいない部屋の中を見回した。
コンドームの山が机の上にできている。
俺はそれをわしずかみにして、ゴミ箱に入れた。
「どうせいつも生だし、いらね」