【完】愛し君へ、愛の口づけを
「っ・・・!?」
俺はいつの間にか朝まで寝ていた。
そして、俺としては情けない下半身の姿。
制服のズボンまで汚れていた。
「・・・夢か」
俺ははいていたものを洗濯機に入れ、タンスの中から新しいジーパンと下着を取り出しはいた。
「結局あいつ帰ってこなかったな」
そう言いながらも、今莉央と会わす顔がない俺。
少し安心していた。
あんなにもリアルな夢を見てしまった後だから。
・・・だけど。
あそこまで興奮している俺は初めてだった。
好きな女とヤった経験は里奈以外いない。
あんな夢を見たって事は、
莉央に対してシたいという願望なんだろうか。
確実にリアルであんな事をしてしまえば
莉央は俺の事を完璧に嫌うだろう。
一度失った関係を戻すこともできないはずだ。
それに
莉央の泣く姿は見たくない。
俺が莉央を守ると決めたはず。