【完】愛し君へ、愛の口づけを
時々、莉央も『翔君』と呟く時がある。
それ以外は
大体喘ぎ声か、泣き声しか最近は聞いていない。
でも
体が快感に追いついていかないのか
無反応の時もある。
もっとあいつの嫌がる姿を見たいのに
これ以上何をすればいいのだろうか。
俺は自分の教室に入り、席についた。
筆記用具とノートを早めに出し授業の開始を待つ。
HRはいつも間に合わず、この様だ。
シャーペンと消しゴムを取り出そうとした時
筆記用具の中にあったある物に目がいった。
「・・・これ、使えるな」
今の俺は
昔の俺よりも最低な奴なのかもしれない。