【完】愛し君へ、愛の口づけを
騒がしい学校。
登校してくる生徒たち。
「・・・じゃあまた帰りね。お兄ちゃん」
「ああ」
「私は大丈夫だからね!本当」
「何がだよ」
「・・・ううん!いってきます!」
莉央は元気に自分の教室に駆け出して行った。
その姿を見て少し胸が痛む。
今から翔のいる教室に向かっていると思うと。
俺は胸の痛みを抑え、自分の教室に向かった。
授業中も
気が気じゃなかった。
朝、翔に何か言われたんじゃないだろうか。
友達とかにいじめられているんじゃないだろうか。
授業についていけてないんじゃないか。
全部俺のせいだから、余計に心配だった。