【完】愛し君へ、愛の口づけを
お兄ちゃんと二人暮らしをしなさい。
そう言われた時は驚くしかなかった。
お父さんは?新しいお母さんは?
と、何度も聞いたけどお父さんはにこにこしているだけだった。
きっと何か理由があるんだと思い私は受け止めた。
だけど、
不安はどんどん募っていく。
私はそれを隠し、お兄ちゃんの住む家へ向かった。
家のチャイムを押し、出てきた男の人。
すごくかっこよかった。
イケメンってこういう事言うんだなって。
こんな人が私のお兄ちゃんなの?
私は平平凡凡すぎる女子だから、きっとこの人の迷惑になっちゃうんだろうなとか。
そんな事ばっかり考えてた。
なんだかんだでお兄ちゃんは私を少しずつ受け入れてくれた。
私も、お兄ちゃんに心を開いていった。
お兄ちゃんと過ごしていくうちに、
お兄ちゃんの心の闇も見えてくるようになった。
私は少しでもそれを消せるように頑張ったんだ。
そしたら
お兄ちゃんは私の前で子供みたいに泣きじゃくった。
すごく愛おしいって思って、抱きしめたの。