【完】愛し君へ、愛の口づけを
お兄ちゃんは最初信じてくれなかった。
でも私は必死に訴えた。
お兄ちゃんの事を好きだと。
翔君の事なんてもう何とも思っていない事。
お兄ちゃんが私を信じてくれた時、
私は本当にお兄ちゃんが大好きなんだと改めて自覚した。
それからの日々はとても幸せだった。
お兄ちゃんは拘束も解いてくれて、
私が手料理をお兄ちゃんに振るまって、
夜はお互いを愛し合う。
お兄ちゃんはその日々を過ごしていくうちに、
私にこう言ってきた。
学校に行こうと。
私は行きたくなかった。
お兄ちゃんの言葉は嬉しかったけど、
翔君には会いたくなかったから。
でも、
お兄ちゃんの行為を受け入れないわけにはいかない。
だって大切な人の願いなら受け入れたいから。
そして
学校に通う毎日がまた始まった。