せつない恋に気づいて

嘘、だって私もだよ。



私も新入生の中で必死になって佐藤くんのこと探したよ。


入学式の日は見つけられなかったけど偶然、廊下で見かけてドキドキしてとても嬉しかったんだ。




佐藤くんも同じ気持ちだったなんて嬉しい。




「でも、清弥がさ槇原さんのことを好きだって言ったんだ。清弥は中学から一緒なんだけど本当に誰からも慕われるし、俺みたいな無愛想なやつでも親しくしてくれるから俺は槇原さんを諦めた」




『諦めた』その言葉がとても重い。



佐藤くんと私は同じ気持ちだったのにお互いが、声をかけられなくてそして彼は私を諦めた。