視線の先
「あっ」
長机の一番奥にいる男子学生を見て思わず声を出してしまった。
あの人、この前るいの話してたイケメンだ。
「どうかしました、椎名会長?」
宮崎先生に声をかけられてハッとした。
「い、いえ…。」
イケメンからばっと目をそらし、用意されていた席におずおずと座った。
私たちはその後、各々自己紹介をし、
自分の学校についてや生徒会の活動内容について情報交換をした。
なんとなくイケメンって性格悪いのかなとか思ってたけど、生徒会長の月島俊史(つきしましゅんじ)は気さくで、話もとても聴きやすかった。
「次回は是非私たちのミッシェル女学院にいらしてください。」
次回の約束を取り付けて、意外に弾んだ情報交換は終了した。
「折角来ていただいた事だし、校内でもみて行きますか?」
宮崎先生の発案で、各役職ごとペアになって学校案内をしてもらう事になった。