視線の先
それからは、毎日バタバタ忙しかった。
朝は朝練、昼は昼練、放課後は生徒会。
特に新入生歓迎会ではバンドの演奏だけでなく、生徒会としてイベントの司会進行もしなければならない。
それが終わるまでは、休んでる時間がない。
土日もスタジオを借りて、バンド練習。
疲れきった私は、朝練へ向かう電車内で爆睡をしてしまい、るいを見ている余裕すらなくなってしまっていた。
「鈴香最近顔やばくない?」
隣で踏ん反り返ってる梨花が、飲んでたココアのストローをかじりながら言った。
「梨花ー。あたしに癒しをー。」
「えー。あ、毎朝会う球児は?あいつに癒してもらえっψ(`∇´)ψ」
梨花の言葉がつきささる。
「最近電車で爆睡しすぎて全然あえてないー。」
半泣きになりながら机に突っ伏してると、上の方にあるスピーカーからサーセンの声が聞こえた。
キンコンカンコンー…。
-生徒会長の椎名さん、すぐに職員室に来てください。-
私から中休みまで奪うのか。