カローナ姫の黒猫
「だいたい、年齢もお父様とあまり変わらないのよ。ロリコンにもほどがあるわ!」
さらに憤慨したようにカローナは、そう吐き捨てる。
「姫様…リリスをあまり困らせないでください…。この結婚にはサーフィア国とユナハ国の将来がかかっています…。それにこの結婚は、カローナ様のお父様…王様がお決めになったことなのですよ」
「…本当にお父様がそう望んでいるとしても、私にはそんなこと無理だわ!あんな人と結婚するくらいなら猫とでも結婚したほうがまだマシよ!!」
「姫様…」
ふいっとそっぽを向いたカローナは、リリスに対し、それだけ言い残すととうとう口を閉ざしてしまった。
リリスも諦めたのかカローナの部屋から出ていくと、小さくため息をこぼす。