カローナ姫の黒猫
でも。
「……うん」
気づけば、カローナは首を縦に振っていた。
…なんでだろう?まだ、出会ったばっかりなのに、それに素性だってよくわかんないのに。
ルイに惹かれている自分がいることにカローナは気づいていた。
そして彼女の返答にルイは気をよくしたらしい。
「それじゃ、早速準備だな」
なぜか嬉しそうにニヤニヤと笑みを浮かべていた。
…一体、何をするつもりなのか。
とりあえず、彼の表情を見ると正攻法でないのは確かだろう。
けど、カローナは心のどこかでルイなら本当にやってくれるのではないか、そんな淡い期待をいだき始めていたのだった。