カローナ姫の黒猫
い、今なんて…?
そんな聞いたこともない話をするものだかやカチンと固まってしまうカローナ。
そして、彼女がゆっくりと父親がいるはずの王座を振り返ると。
そこには、なぜか、嬉しそうな表情を浮かべ、親指をグッと突き出している父の姿があった。
「…そ、そんなの認めませんぞ。な、なにをいきなり…ははは。カ、カローナ姫、もちろん、私と結婚して頂けますよね?」
そんな父王の姿を見て不味いと感じたのか、カローナに向かって上から目線でそう言ってくるシルヴィ。
一体、どこからその自信がくるのだろうか。
彼女は、呆れながらもシルヴィに向かってニコリと笑みを浮かべる。
そして。
「絶対にいやです」
と、言い放った。