カローナ姫の黒猫

思わずカローナは、我慢していた涙が溢れて止まらなくなる。

あぁ、私はちゃんと父に愛されてたんだな…。

そう実感することができた瞬間だった。


「はい。お父様…私、行ってきます」


「あぁ、いってきなさい。カローナ…気を付けてな。辛かったらいつでも帰っておいで」


「えぇ…。ありがとうございます」


私も父の身体をギュッと、抱き締め返したのだった。


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