カローナ姫の黒猫
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「ねぇ、レイン。ルイは、何を考えてるんだろうね…」
「…は?何がですか?」
レインがカローナの質問に対して、怪訝そうに眉をひそめる。
今、彼女はレインと共にオルテカ国へ向かうため馬車で移動している道中。
「だって、いきなりだったでしょう?シルヴィとの婚約破棄後、こんなに早くオルテカ国に行くなんて思わなかったもの」
あまりに急すぎて、正直城のほとんどの者たちにろくに別れの挨拶もできなかったことをカローナは悔いていた。
「さぁ…?兄さんの考えは僕にはわかりかねますね」
「…気が合うくせに」