恋愛歳時記
結論から言うと。
あの気になっていたワイシャツも、洗濯物の山も、実にあっけなく解決した。
『彼女ヅラ』がどうのこうの、『煮え切らない態度とって』どうのこうの。
そんなことは大したことじゃなかった。
シャワーを浴びるときに借りたタオルから、話題は征司さんの洗濯ライフへ。
征司さんの家には大型のドラム式の乾燥機能付き洗濯機があって、それにすべておまかせ。
シャツやハンカチなどアイロンの必要なものは、一度洗っておいてクリーニングに出すという。
ハンカチも!
しかも1枚50円で特別に頼んでいるそうな。
私もたまに利用する個人経営のクリーニング店のおばあちゃんとは顔なじみ。
スーツを出すときに一緒に持っていくのだという。
そのために、ワイシャツもハンカチも30枚以上持っているのだそうだ。
どうりで夏場でも半袖シャツの征司さんを見たことがないわけで。
そりゃあそうだ。
一週間分はキレイなものを手元に置いて、一週間分はクリーニングに出して、一週間分は溜めておいて。
どんだけ必要よ!
驚く私に、征司さんは期待するような顔。
『苦手なんだ。頼めるか?』って困った表情で言う。
ホントかわいい。
30歳超えてる、わが社のエリートビジネスマンとは思えない。
というわけで。
征司さんの『日曜の朝ぐらいベッドでゆっくりしよう』という懇願を振り切って、朝からお洗濯。
それは、日曜日にもうっかりアラームを鳴らしてしまった征司さんが悪いよね。
床の上に山積みの洗濯物も、畳んで、分類してあげて。
さすがに、しまうのは征司さんにしてもらったけれど。
私は、結局、嬉々としてアイロンがけまでしてしまった。
そう、ちゃんとアイロンは征司さんも持っていたのよね。
横では、感心したような征司さんの視線。
「今までの彼女で、やってくれた人はいなかったの?」
疑問に思い、そう問えば。
「あんまり家に呼ばなかったけど、何回か頼んだことはある」
そして切なそうな顔をした。
「一人には『私は家政婦じゃない』ってキレられ、一人は俺より下手だった」
アイロンがけが得意でよかったと初めて思った。
あの気になっていたワイシャツも、洗濯物の山も、実にあっけなく解決した。
『彼女ヅラ』がどうのこうの、『煮え切らない態度とって』どうのこうの。
そんなことは大したことじゃなかった。
シャワーを浴びるときに借りたタオルから、話題は征司さんの洗濯ライフへ。
征司さんの家には大型のドラム式の乾燥機能付き洗濯機があって、それにすべておまかせ。
シャツやハンカチなどアイロンの必要なものは、一度洗っておいてクリーニングに出すという。
ハンカチも!
しかも1枚50円で特別に頼んでいるそうな。
私もたまに利用する個人経営のクリーニング店のおばあちゃんとは顔なじみ。
スーツを出すときに一緒に持っていくのだという。
そのために、ワイシャツもハンカチも30枚以上持っているのだそうだ。
どうりで夏場でも半袖シャツの征司さんを見たことがないわけで。
そりゃあそうだ。
一週間分はキレイなものを手元に置いて、一週間分はクリーニングに出して、一週間分は溜めておいて。
どんだけ必要よ!
驚く私に、征司さんは期待するような顔。
『苦手なんだ。頼めるか?』って困った表情で言う。
ホントかわいい。
30歳超えてる、わが社のエリートビジネスマンとは思えない。
というわけで。
征司さんの『日曜の朝ぐらいベッドでゆっくりしよう』という懇願を振り切って、朝からお洗濯。
それは、日曜日にもうっかりアラームを鳴らしてしまった征司さんが悪いよね。
床の上に山積みの洗濯物も、畳んで、分類してあげて。
さすがに、しまうのは征司さんにしてもらったけれど。
私は、結局、嬉々としてアイロンがけまでしてしまった。
そう、ちゃんとアイロンは征司さんも持っていたのよね。
横では、感心したような征司さんの視線。
「今までの彼女で、やってくれた人はいなかったの?」
疑問に思い、そう問えば。
「あんまり家に呼ばなかったけど、何回か頼んだことはある」
そして切なそうな顔をした。
「一人には『私は家政婦じゃない』ってキレられ、一人は俺より下手だった」
アイロンがけが得意でよかったと初めて思った。