月のしずく
なかなか続きを話そうとしない高島に、俺は少しイラッとしていた。
「俺さぁ、今日綾咲に告白するから。」
『何で俺にそんなこと言うんだよ?』っと思いつつも、心が少し傷んだ。
「あっそ。」
口から出た言葉は本心とは全く違っていた。
「お前に綾咲は渡さない。お前には絶対に負けないからな。」
高島はそれだけ言うと、さっさと俺の前を歩いて行った。
何だか腹が立つ。
モヤモヤする。
それは俺が綾咲を“好き”だから。
俺は気持ちを隠すのに精一杯だった。
放課後、高島はすぐに綾咲を引き止めて中庭に連れて行っていた。
俺はその光景をただじっと目で追っていた。
「いいのかよ?弘人、早く行けよ。もう逃げんな。あんな暴力男に綾咲を渡していい……」
気づいたら、隣で話してる聡の話を最後まで聞かずに俺は走り出していた。
近づくごとに二人の会話がはっきりと聞こえてくる。
「俺、実は前から綾咲のこと……」
「俺さぁ、今日綾咲に告白するから。」
『何で俺にそんなこと言うんだよ?』っと思いつつも、心が少し傷んだ。
「あっそ。」
口から出た言葉は本心とは全く違っていた。
「お前に綾咲は渡さない。お前には絶対に負けないからな。」
高島はそれだけ言うと、さっさと俺の前を歩いて行った。
何だか腹が立つ。
モヤモヤする。
それは俺が綾咲を“好き”だから。
俺は気持ちを隠すのに精一杯だった。
放課後、高島はすぐに綾咲を引き止めて中庭に連れて行っていた。
俺はその光景をただじっと目で追っていた。
「いいのかよ?弘人、早く行けよ。もう逃げんな。あんな暴力男に綾咲を渡していい……」
気づいたら、隣で話してる聡の話を最後まで聞かずに俺は走り出していた。
近づくごとに二人の会話がはっきりと聞こえてくる。
「俺、実は前から綾咲のこと……」