同じ月を見る


そんな風に言いながら、裏を返せばただ私が寂しいってことなんだけれど。



隆太の声を近くで聞くことができない。

隆太の笑顔をすぐそばで見ることができない。

隆太にふれて、抱きしめられて、キスをすることがすぐにはできない。



触れられないという寂しさが、嵩を増して高く高く積み上がっていく。

寂しさの壁が高くなればなるほど、その壁を乗り越えることが困難で辛い。


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