同じ月を見る
静まり返る夏の夜。
一人暮らしの小さな部屋でベッドに寝転がり、ただぼんやりと天井の柄を眺めてしまう。
こういう寂しさは、どう埋めたらいいんだろう。
お酒でも飲んだらはれるのだろうか。
ぼんやりと、鳴らない携帯に視線を送る。
忙しい隆太を煩わせたくない。
いい子でつまらない私が、電話することを拒ませる。
なのに、我儘で寂しがり屋の私は、ベッドの上で小さく蹲り、今にも泣だしそうになっている。