sweet milk【完】
caress

秋雄の手やくちびるでなぞられると
私の皮膚はその動きの通りに、
あっけなく粟立った。

そこかしこすべて。

髪を指で梳かされると、
その一本一本ですら、
すべてが粟立つような気がした。

「怖い?」

息だけの声でひっそりと秋雄が言った。

「怖かったら言って。やめるから」


本当はどこかでまだ私は怯えていたと思う。

でもその言葉を聞いて、何も怖くはないんだと気づいた。

この人となら、何も。


投げ出したままの両腕で背中を抱いた。

首筋にそっとくちづけると、
秋雄の皮膚の粟立つのがわかった。

何かをめくりあげるように、秋雄の舌が私をなめる。

やさしく何かを、剥ぐように。



・・・・・・・・・・・・何を?・・・・・・・・・・・・
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