ハートフル・アーツ
「いやぁ〜お見事だよ。」


幸明が拍手をする


「ったく…疲れた。」


ドサッ…

幸大は広場の真ん中に大の字で寝転ぶ


「なずな、すみれ、怪我は大丈夫か?」


幸大が空を見上げながら言う


「ああ。

私はアザができる程度だ。」

なずなが幸大の近くに来て座り込む


「私も打ち身…打撲くらいよ。」

すみれが言う


「ごめんな。

俺がもう少し早く来れてたら…」

幸大が言う


「いやいや…

はっきり言って、君が修行をあの短時間でクリアできるかは賭けだった。」


幸明が言う

「かなり疲れたけどな。」


「そんな君に、ジャジャン!!

恒例のご褒美ダーツ!!」


幸明はDVDを1枚と鉄串を一本持っていた


「ダーツ?

それでやるのか?」

「そう。

今回は特別。

このDVDの中心を鉄串が通れば、なんと皆でお風呂!!」

幸明が言う

「皆で?」

「そう。

君と朝霧一家の皆のことさ。」

幸明が言う

「外れたら?」


「無しさ。

ただ…このDVD、君の部屋にあるクラシック音楽のCDケースから取り出して来たんだよな〜。

君はクラシックを聞くのかい?

しかし、これはCDじゃなくてDVDだなぁ。


ケースにはCDと書いてたのにおかしいと思わないかい?」


幸明はニヤリと笑いながら幸大を見る
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