ハートフル・アーツ

｢では修行を始めます。｣

｢｢｢お願いします｣｣｣


｢…あなたたち二人は良いけど、あなた、胴着は？｣

胴着を着たなずなとすみれを見てから言う


｢あ…持ってなくて、やっぱりダメ？｣


｢まぁ…別に構いません。

では舞姫流の基本動作を教えますのでまずは真似してください。｣








一時間後


｢お二人はもう基本の動きを十分に習得してますね。


…あなたは…まぁ…ぎこちないですが、初めてならこのくらいですね。｣

ツバメが幸大を見て溜め息混じりに言う



｢次は技の練習にいきましょう。


初歩の技…獅子菊・蒲公英。

まずはゆっくり見せます。｣


ツバメが動く


｢これを本当に放つと…｣

ヒュパンッ！

鋭い音が響いた

｢こうなります。

まぁ…長くやっているヒバリもこの域には達してませんが。


まずは本当のスピードで自分なりに打ってみてください。｣



｢ハッ!!｣

ビュッ！

｢なずなさんは才能がありますね。

ただ力の乗せ方が違います。｣


｢エイッ!!｣

ヒュッ!!

｢すみれさんは力強いですが精細さを欠いてます。｣


｢フッ!!｣

ヒュパンッ!!


｢え…？｣

ツバメが幸大の放った一撃に驚いた

｢何で、基本の動きをできないのに…｣

ヒバリも驚いて呟く


｢何て言うか…流れがわかった、みたいな？｣

幸大が言う