ハートフル・アーツ
「流流し!!」


ゴウッ!!

土砂を受け流した



「本格的にヤバくなってきたな…」

幸大が言う

「幸ちゃん!」

ツバメが傘を差してやってきた


「危ない!」

幸大が叫ぶ

「きゃぁっ!!」

ツバメの頭上に岩のが3つ落下してくる


「くそっ!!」

幸大が走り出すがツバメまでの道には先ほど流れた土砂や落ちてきた瓦礫がありまともには進めない


「おぉぉぉぉぉ!!

虎喰!!流流し!!」


ゴゥッ!!






バゴンッ!!バゴンッ!!バゴンッ!!


次の瞬間、ツバメに当たる直前で岩は粉砕され吹き飛ばされた



「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…

し、死ぬかと思った…」

幸大がツバメの前で膝をついて息を切らしていた


「幸、ちゃん…?

助けてくれたの?」

ツバメが言う

「美女のピンチを救うのは当たり前だろ?」


ぎゅっ。


ツバメが抱きつく

「ツバメ!?」

「ありがと…。」

ツバメが幸大の胸に顔を埋めながら言う



「さて、ここからどう出るかな。」

幸大が塞がれた道を見て言う



「…。」

ツバメも困った顔をする

「やっぱり上か…」

幸大は雨の降り注ぐ空を見上げた

「無理よ!!

ネズミ返しが大きすぎるし…山肌も滑るわ。


私だって…こんな場所は登れない。


それに雨で滑るし…」

ツバメが言う



「よっ…。」

幸大がツバメをお姫様抱っこする


「ふぇっ!?

幸ちゃん!?」


「行くぞ?」

「え…?」

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