ハートフル・アーツ
「確か…小学生になる頃に…」


「うん。

親に連れられて…やらなきゃいけないことがあったから。」


「そっか。

でも…また会えたんだ、良かった。」


幸大が言う


「僕はゴールデンウィークが終わった頃に…小鷹とは違うクラスに転入したんだ。」


あかねが言う


「へぇ。

同じクラスだったら良かったのに。

残念だな。」


「…そう、だね。」

あかねが言う



「子供の頃、服部が居なくなって寂しかったから…また会えて本当に…」



「僕も…あの時、小鷹にさよならしか言えなかったから…」

「ああ、そうだな。

確か…あの日もこうやって昼の2時に花の暗号で待ち合わせしたよな。


そして、お前が…」


「もう…会えなくなるんだ、さよなら。

そう言って親と一緒に離れたよね。」


あかねが懐かしそうに思い出しながら笑う



「ああ…追いかけたのに、服部の父親に押されて転んで…

目を離して、気づいたらいなくなってた。」


幸大が言う






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