ハートフル・アーツ
「だから…作戦は第二に移行だ。

クリストファー。」


「…はい。」


クリストファーが制服のネクタイを外しブレザーを脱ぐ


「第二って…何だよ?」

幸大がクリストファーに言う


「簡単なことだ。

お前を倒して、武神流の巫女と結婚する。


そうすれば誰もが認める武神流の継承者となれる。

そして、ドラゴン・アーツを広める。」


クリストファーが言う




「ん〜。

正直飲み込めないんだけど…

ドラゴン・アーツを広める理由って?」

幸大が言う


「そんなもの決まっている!


金だ。

門下生が増えていけば講習費が取れる!

権力を持てば寄付と言う名の賄賂も増える!」

男が言う


「…だったらドラゴン・アーツじゃなくて良くないか?


てか…クリストファーが武神流の継承者になったら結局ドラゴン・アーツは大して広まらないよな?


むしろドラゴン・アーツから武神流に鞍替えとか言われるし…

武神流の継承者になった時点でなずなの家を見る限りそこそこの金持ちになれるし…そうなったらクリストファーが師匠であるあの男に金を払う理由もないから結局…


あんたにはどれも無意味じゃねぇか?」


「な!?


ぐぬぬ…黙れ!!」

男は自分の思考の矛盾点を突かれて怒る
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