12時の鐘が鳴る頃に…

「どうですか?」

「えっと…何がですか?」

「当日、失敗もなく踊れそうですか?」


何かを探るように私に問い掛けてきた。

前髪に隠れて見えない瞳。

彼が何を考えているのか分からない。

だけど、これは真面目に答えたほうがいいように感じた。私は私の思うことを言おう。


「出来ると思いますよ」


自信を持ってそう言った。彼は少し驚いたようだった。

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