12時の鐘が鳴る頃に…
今日のダンスパーティーはボスたちを見返すためにやるのだから。
そのために、練習も頑張ったのだから。
スパルタにも耐えました。辛い日々でした。
でも、楽しかった日々でもあります。
「合図があると思いますので、それが聞こえましたらそこの扉から中にお入りください」
「は、はい…」
「雪絵様。雅貴様のこと、よろしくお願いいたします」
そう言って、頭を下げる運転手さん。優しい表情を浮かべる目の前の人。