12時の鐘が鳴る頃に…
【XⅤ】
あいつ…この俺の姿を見て、どんな反応をみせるのだろうな。
無意識の内に頬が緩んでいたのを、引き締める。
こんなダンスパーティー出る気なんて更々なかった。
それが、なんで出る気になったのか。自分自身、不思議に思う。
出会いはそう、屋敷を抜け出し適当に歩いていたときだ。
ふと目に付いた店に入った。そこに、あいつは居た。