エイエン
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「おはよ、晴。」
「はよ。」
前の席の、上田 郁(ウエダ イク)
コイツは小学校からの仲。
「頼みがあんだけどさ。」
「なに?」
「昨日の数学の課題見せてくんない?」
「またやってないのー?しかたないなー。」
「サンキュー。」
しぶしぶ見せてくれる。
「郁!今日日直でしょ!?」
「あ、忘れてた!終わったら机の中に入れといて!」
「分かった。」
教室は騒がしい。
ふと、黒板に紙が貼ってあることに気づいた。
近づいてみると。
『ロボットの捜索中。
見かけた者は直ちに警察へ。』
下には写真が貼ってあった。
これが、佑樹の言ってたロボットか?
確かに、人間みたいだな。
かえって気味が悪い。
「お、晴も気になんのか?最新型ロボット!」
「バカ言うなよ。オレがロボットなんかに興味あると思うか?」
「全然!」
ハッキリ言いやがった。
本当に興味ないからいいけど。