エイエン
放課後
帰るか…
オレは教室に向かった。
寝起きで体がだるいのを必死に起こした。
「帰りたくねーな…。」
廊下を歩いてると、ふと教室に人影があるように見えた。
居残りか?
いや、確か今の期間は居残り禁止だったはずだ。
じゃあ、忘れ物か。
いつものように扉を開ける。
目の前にいたのはクラスメイトじゃなかった。
コイツは誰だ、と思う反面、もう1つの気持ちがあった。
キレイだ…
窓から差し込む夕日に染まる黒髪。
スラッとした身長。
すぐにオレはコイツに恋におちた。
「あ…」
相手の声でハッとする。
そうだ、コイツは誰なんだ?
制服を着てないからこの学校の生徒じゃないのか?
「ご、ごめんなさい!」
急に謝られてビックリした。
「え…と」
目線が黒板に向いてしまった。
そこで思い出した。
朝見た写真のロボットにソックリな事に。
「アンタ…まさか…」
「この事は言わないで下さい!」
頭を下げられて叫ぶわけにもいかなくなった。
「んと、アンタさ、ロボットだよな?」
「………そうです。」
改めてビックリだ。