*甘きゅん注意報*
「鈍感のクセに。
そんな直球、マジで反則……。
つーか、鈍感だからか? 逆に」


悠真先輩は、まっ赤な顔でフイッと横を向き、試合のときにははずしていた耳のピアスをいじった。


それから……。


「あーもー!
降参っ!!」


と、片手で目を覆って、ベンチに倒れこんだ。


「ったく、おまえ。
かわいすぎんだよ」


と、ひとり言みたいに言って。


それから、杏奈の後頭部に腕を回して、引き寄せる。
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