早急に恋に落ちて下さい!
「そろそろ、落ち着いたらどうかしら?」
「なにが?」
勇気を出して素知らぬふりをした。
「落ち着かないと、枯れ葉になっちゃうわよ。虫に食べられて穴ぼこだらけになって、ボロボロになっちゃうわよ…イヤだわ…わたしの大事な姪っ子がぼろ雑巾みたいに捨てられちゃったら………」
来た。いつもの泣き落とし。
かずちやんはいつも大げさで困る。私のことを心配しているのは、本心だろうけど
私が、身内で唯一の30で独身、年齢=彼氏なしであることが気に入らないのだ。
心配してくれるのはうれしいけれど、あたしにだって理想がある。
「大丈夫、そんな風にはならないから。私は、玉の輿に乗って幸せになる運命だから」