早急に恋に落ちて下さい!
金髪の王子様が今度は私の顔を見つめながら私の名前を呼んだ。
「ツグミ」
「…」
金髪。
だけど、明らかにジャパニーズ。
金髪なのに、ヤンキー感は全く感じない。
むしろ
懐かしい感が漂う…。
一体、誰何だろう。
今日二回目の、記憶の扉を叩いてみるけれど
やっぱり会ったことのない人だった。
う~ん。
やっぱ、聞くしかないか…
「…あの」
恐る恐る尋ねようとしたその瞬間、金髪の王子が───
「ツグミ、おいで」
(!!!!!!)
両腕を広げて、おそらく最高級間違いない笑顔を添えて私を呼んだ。