早急に恋に落ちて下さい!
初めてかずちやんに叩かれた時、私はまだ舌っ足らずなお子ちゃまだった。
母さんにそそのかされて、その禁句をかずちやんに面と向かって言ってしまった。
「おばちゃん!」
途端に飛んできた右手は私の側頭部をヒットして、私は1メートルほど飛ばされたらしい。
その後かずちやんは、おばあちゃんに懇々とお説教をされたそうだ。
そして私はそれ以来かずちやんが苦手で───
更に、27歳を越えた頃からますますかずちやんが苦手になった。
彼女はかなり、お節介で口うるさいのだ。
だけどこれは私に限っての事だと母さんは言う。