Sweet Heart
「てか何で真智の兄貴がここに来てんだよ…。」
「しっ、知らないよ!私も知りたいくらいだって!」
どうすることもできず、ただ慌てている私に対し
葵君は至って普通に再びソファに座る。
まさか楽ちゃんの言っていたことは、きぃ兄ちゃんのことなの!?
それなら葵君を逃がさないと…
あっ!でもこのマンションはオートロック式で、こっちから開けないと入れないはず…
じゃあ、きぃ兄ちゃんがここまで来ることはな…
━ドンドン!
「真智、開けろー!」
「って嘘ぉ!?」
そうだった…相手はきぃ兄ちゃんだ。
完璧に油断していた…。
きぃ兄ちゃんは何でもやることが無茶苦茶でオートロックも関係なく進入してきたのだ。
そして…
━バキッ!
「ようやく入れたぜ…。」
「きぃ兄ちゃん!?」
きぃ兄ちゃんはついにドアを蹴って破壊し、家にまで入ってきた。
いくら何でもやりすぎだって…
はぁ…。管理人さんに怒られるな…。
私は後のことを考えると頭が痛くなり、深くため息を吐いた。